エッセイ

現代の魔法使いになる方法

高度に発達した科学は魔法と区別がつかないという。

現代の科学はこの100年を見ても大変に発達していて、当時の人から見ればもはや魔法との区別など全くつかないことだろう。
ITにおいて顕著である。

では、あなたはどうだろうか。

この現代に生きながら、ITを駆使して生きていることと思うが、果たしてそれがどのようにして動いているのか理解しているだろうか。

この世に魔法はない。

少なくとも、あなたが見ているパソコンやスマートフォンが魔法の力で動いていないことくらいは容易に理解できていると思う。

しかし、本当にそうだろうか。

あなたはもしかすると、どういった原理でパソコンやスマートフォンが動いているのかを知らないかもしれない。
だとするならば、それが本当に魔法で動いていないと言える道理があるだろうか。

ブラックボックスという言葉がある。

世にある様々な技術は、その本職の人間にしかわからないように作られてることが非常に多い。
これらを総称して、ブラックボックスと呼ぶことがある。
黒い箱、すなわち中身が見えないもののことである。

あなたの周りに、ブラックボックスはないか。

例えばあなたがどこかの会社の事務員で、日頃よくエクセルを利用して仕事をしているとしよう。
もしかすると、先輩や、かつてあなたの職場にいた人が作ったエクセルのファイルがあるかもしれない。
そして、そのエクセルファイルには、もはやあなたのみならず他の誰が見ても読み解くことがほとんど不可能なほどに複雑化した数式が書いてあるかもしれない。

中身は見えるが理解不能、これはブラックボックスか。

あなたはそんなエクセルファイルを、とりあえず前任者が用意したマニュアルに従ってなんとか使い、日々の仕事をこなしているかもしれない。

その数式を見てみた時に、あなたはどう思うだろうか。
これは魔法のようだと思うだろうか。
それとも高度に発達した科学(技術)だと思うだろうか。

エクセルの数式に関しては、基本的にあなたが使う範囲において、ブラックボックスになっていることは少ない。
なぜなら中身が見えるからだ。
少なくともそれは魔法ではない何らかの技術に違いないのだ。

あなたの手の中にブラックボックスが。

あなたのスマートフォンに入っているアプリだが、これはどうだろうか。
中身は見えない。
まさしくブラックボックスと呼ぶにふさわしいものである。

これは技術ですか、魔法ですか。

それを動かしている仕組みがどうして魔法でないと言えるだろうか。
否、あなたにとって、それは魔法でも技術でも大した違いはない。
わかりはしないのだから。

どちらでも構わない。

つまり、あなたにとって、世のプログラマーは魔法使いと何ら違いはないのである。
プログラマーは魔法使いである。
この時代にも、いまだ魔法使いはいる。

この現代にも魔法使いはいる。

何を馬鹿なことを、とあなたは思うだろう。
しかし、あなたがそれを否定する術はない。
もっと言えば、あなたがそれを否定する必要はない。

結局のところ、科学と魔法を区別する必要はないのである。
それを行使する者でない限りは。

彼は、あなた以外にとっても魔法使いである。

あなたにとって科学と魔法を区別することができないなら、あなたと同等に技術を持たない人にとってもまた、科学と魔法の区別がつかないということになる。

それはつまり、あなたも、誰かにとっての魔法使いになることができるということでもある。

しかし、魔法使いが、あなたであってもいい。

あなたがもし常人ならざる科学の知識や技術を身につけることができたなら、それはあなたが常人にとっての魔法使いになったことと同義である。

科学と魔法に違いはない。

あなたの先人の残した技は、あなたにとって魔法のようなものだろうか。
おそらく、そうは見えないはずだ。

しかし、あなたの手の中にある技術は、きっと魔法のようだろう。

それらの間に、決定的な差はない。
ただ、あなたとの距離に違いがあるだけである。

魔法使いは、科学使いである。

その距離を縮めることで、あなたは初めて魔法と技術の違いを認識し、魔法のようだったものが技術の結晶であることを説明できるようになる。
魔法使いなどこの世にいないことを証明することができる。

そうなったとき、あなたは過去のあなたにとっての魔法使いになる。

あなたは、魔法使いになることを夢見るか。

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