漫画「鬼滅の刃」の登場人物炎柱・煉獄杏寿郎の強さについて考察する。
なお、単行本第8巻及び劇場版鬼滅の刃無限列車編の極めて重大なネタバレを含むため、未読未見の方は速やかに引き返すことをおすすめする。
目次
概要
先祖代々特徴的な髪の色と髪形をしている。父や弟もそっくり。
喋るたびにいちいち声を張って話しているのか、「!」が大体ついている。
初登場は第6巻44話。
鬼殺隊
古より存在する、政府非公認の組織。
構成員は数百名おり、主な構成員は直接鬼と戦う鬼殺の剣士と、バックアップを担当する隠。
そのほかに日輪刀を作る刀鍛冶、新たな鬼殺の剣士の指導を行う育手がいる。
鬼殺の剣士(きさつのけんし)
鬼殺隊の隊士のこと。
標準装備として、日輪刀と隊服を持ち、直接鬼と対峙する戦闘員である。
刀を持つことから、隊士は鬼殺の剣士、あるいは単に剣士と呼ばれる。
また、鬼を狩ることを生業としていることから、(主に鬼から)鬼狩りと呼ばれることもある。
鬼殺の剣士のうち、優れた実績を残した者は最上位の位である柱に昇格する。
多くの剣士が全集中の呼吸を習得しており、主たる戦闘手段として用いている。
柱(はしら)
鬼殺隊の隊士の中でも最上位の位に位置する9人の剣士のこと。
日輪刀
鬼殺の剣士が所有する刀。
太陽に一番近い山「陽光山」でとれる、陽の光を吸収する鉄「猩々緋砂鉄」「猩々緋鉱石」を原料とする。
鬼を殺すことのできる唯一の武器。
日輪刀で頚を斬ることで鬼を殺すことができる。
持ち主の呼吸への適性によって色が変わり、「色変わりの刀」の別名で呼ばれる。
柱の中には異形とも言える形状の日輪刀を使う者もいるが、杏寿郎の日輪刀は標準的な日本刀型。
鍔の形状は炎のような形。のちに炭治郎に受け継がれた。
柱(はしら)
鬼殺隊の隊士の中でも最上位の位に位置する9人の剣士のこと。
戦闘技能
全集中の呼吸
鬼を狩るための基本技能であると同時に、鬼を殺すための必殺の奥義。
大量の酸素を取り込むことで一時的に身体能力を向上させることができる。その効果は、人間のまま鬼のように強くなれるともいわれる。
止血等を行うこともでき、「何でもできるわけではないが」「様々なことができるようになる」とのことで、応用性が高い。(第8巻62話)
炎の呼吸
壱ノ型 不知火(しらぬい)
突進しつつ、敵を斬りつける剣技。
広範囲、高威力の技を多く持つ炎の呼吸の型の中でも比較的攻撃範囲が狭く、狭所でも無理なく使用できる技。
炎の呼吸には奥義を除き移動を伴う技がなく、広範囲を移動しながら戦う際に有効。
また、急速に距離を詰めて一撃を放つため、戦闘開始の初手に最適。
他の呼吸法の突撃系の剣技と比較して特殊な動作がなく、非常にオーソドックス。
弐ノ型 昇り炎天(のぼりえんてん)
下段から円を描くように刀を振り上げ、前方を斬り裂く剣技。
敵からの奇襲に対し後出しで迎撃ができる程に出の早い技。
不知火よりもさらに攻撃範囲が狭く、かつ移動を伴わないため小回りが利く。
縦斬りの技は基本的に鬼の頚を斬るのに向かないため、主に牽制や迎撃用となる。
肆ノ型 盛炎のうねり(せいえんのうねり)
渦巻く斬撃で前方広範囲を迎撃する剣技。
炎の呼吸の剣技の中では唯一の連続攻撃技。
同じく連続攻撃技である水の呼吸 生生流転とは違い、足を止めたまま攻撃を放つため、飛び道具に対する迎撃で使用している場合膠着状態になる。
敵の攻撃の隙を突いて不知火などで距離を詰めなければ有効打を与えることは難しいが、ひとたび攻撃が入り始めれば立て続けに攻撃を加えることができる強力な技となる。
伍ノ型 炎虎(えんこ)
大きく刀を振るい、一振りで猛烈な一撃を放つ剣技。
炎の呼吸らしく、高い威力と広い攻撃範囲を兼ね備えた大技。
一方で単発技であるため、広域にわたる連続技への迎撃手段としては不向き。
玖ノ型 煉獄(れんごく)
猛進しながら一瞬で多くの面積を根こそぎえぐり斬る、炎の呼吸の奥義。
全集中・常中(ぜんしゅうちゅう・じょうちゅう)
四六時中全集中の呼吸を行うことで、基礎体力を飛躍的に向上させる。
直接の戦闘技能ではないが、煉獄杏寿郎曰く「柱への第一歩」(第8巻62話)と言われるほどに重要な技能。
なお、全集中の呼吸は「長くやろうとすると死にそうになる」らしく(第6巻50話)、平然と全集中・常中を維持できる柱の基礎体力の高さがうかがい知れる。
戦闘能力考察
義勇、しのぶに続いてその実力を披露した柱であり、初めてその全力を発揮した柱でもある。
作中当時の鬼殺隊員の中でも、トップクラスの実力を持っていたと言える。
下弦の壱 魘夢と間接的な戦闘となった無限列車での戦いでは、炭治郎、善逸、伊之助、禰豆子が魘夢本体や客車三両分の乗客を守りながら戦っている間、目覚めてすぐに戦況を把握、炭治郎たちに指示を出しながら単独で五両分の乗客を守りながら完全に抑え込むなど、柱の実力をいかんなく発揮した。
人質がいなければ魘夢程度瞬殺であったと思われるが、下級隊士に的確な指示を出し、自身も大量の人質を守りながら戦うなど、純粋な戦闘能力だけでなく指揮能力、リーダーシップにも優れた極めて優秀な隊員であったと評価できる。
杏寿郎が全力を披露したのは、炭治郎が魘夢に止めを刺した直後現れた上弦の参 猗窩座との戦い。
初めて登場した上弦の鬼である猗窩座に一歩も引かない戦いを展開したが、再生能力の差から徐々に傷を負い、最終的には満身創痍となった。
しかしながら、煉獄を放ち、破られてもなおその戦意は衰えず、猗窩座の頚に刃を立て、猗窩座を事実上の敗走に追い込んだ。
物語後半には痣の発現により戦闘能力を向上させる者も多く出て、単独でも上弦の鬼と互角の戦いを演じる者も出てきたが、痣の発現なしに単独で上弦の鬼を追い込んだ柱は杏寿郎をおいて他にはいない。