竈門炭治郎(かまどたんじろう)【鬼滅の刃】

本作の主人公。

耳飾りを付けた剣士

禰豆子の兄で、竈門家6人兄弟姉妹の長兄。

第1巻1話で家族を無惨に殺され、かろうじて息のあった禰豆子となった。最後の肉親である禰豆子を人間に戻すため、鬼殺隊に入ることとなった。

頭が固く、一度やると言い出したら聞かない頑固者。また、物理的にも頭が固く、殺すことこそできないものの、に対して有効打を与えることができるほどの硬さを残る。

初登場は第1巻1話。

全集中の呼吸

を狩るための基本技能であると同時に、を殺すための必殺の奥義。

大量の酸素を取り込むことで一時的に身体能力を向上させることができる。その効果は、人間のままのように強くなれるともいわれる。

止血等を行うこともでき、「何でもできるわけではないが」「様々なことができるようになる」とのことで、応用性が高い。(第8巻62話)

水の呼吸

基本5系統の呼吸のうちの一つ。

鱗滝から指南を受け、錆兎真菰の協力もあり、水の呼吸を会得した。同じく鱗滝から指南を受けた義勇は兄弟子に当たる。

壱ノ型・水面斬り(みなもぎり)

両腕を交差させ、開きながら放つ水平斬り。

鬼滅の刃世界では珍しい、片手で放つ剣技。

ヒノカミ神楽

炭治郎が父・炭十郎から継承した神楽の舞を参考にした呼吸法及び技。

全部で十二の型があり、夜明けまで繰り返し舞い続ける。

日の呼吸の型にあたるものであることが黒死牟によりモノローグで語られた。

縁壱の使用する剣技の型を炭吉が後代まで継承した日の呼吸の型そのものであることが明言された(第22巻192話)。

水の呼吸に比べて体力消費が大きく、使用者にかなりの負担を強いる。

当初炭治郎は、ヒノカミ神楽を使用すると反動で動けなくなるほど体力を消耗していた。

全集中・常中(ぜんしゅうちゅう・じょうちゅう)

四六時中全集中の呼吸を行うことで、基礎体力を飛躍的に向上させる。

直接の戦闘技能ではないが、煉獄杏寿郎曰く「への第一歩」(第8巻62話)と言われるほどに重要な技能。

なお、全集中の呼吸は「長くやろうとすると死にそうになる」らしく(第6巻50話)、平然と全集中・常中を維持できるの基礎体力の高さがうかがい知れる。

蝶屋敷での機能回復訓練の中で習得した(第6巻50話)。

作中では水の呼吸全集中・常中を行っていたが、これをヒノカミ神楽等他の呼吸で行うとどうなるかは不明。

耳飾り

始まりの呼吸の剣士、ひいては日の呼吸を象徴する、日輪模様の花札のような耳飾り。

炎柱・煉獄杏寿郎の父で元柱の煉獄槇寿郎によれば、かつて始まりの呼吸の剣士がつけていたとされる(第8巻68話)。

刀鍛冶の里の戦闘用絡繰人形・縁壱零式も同じものをつけているのが確認できる(第12巻103話)。

現代では炭治郎が父・炭十郎からヒノカミ神楽とともに受け継いでいる。

神楽と耳飾りを継承していくことが竈門家の「約束」であると、炭十郎は語っている。

赫灼の子(かくしゃくのこ)

髪と目の色が赤みがかっている子のこと。

火仕事をする家では縁起がいいとされ、赫灼の子が生まれると喜ばれる。

鋼鐵塚と初めて会ったときに赫灼の子であると指摘された。炭治郎自身は赫灼の子であることを自覚していなかったようだが、竈門家が炭焼きの家系であることから、生まれたときは大層喜ばれたであろう。

鬼殺隊(きさつたい)

古より存在する、政府非公認の組織。

構成員は数百名おり、主な構成員は直接と戦う剣士と、バックアップを担当する

そのほかに日輪刀を作る刀鍛冶、新たな剣士の指導を行う育手がいる。

最後の肉親である妹の禰豆子を人間に戻すため、鬼殺隊に入ることになった。

始まりの呼吸の剣士たちに発現した第15巻128話)。

妓夫太郎との戦いにおいて初めてを発現し、半天狗との戦い以降たびたび発現するようになった。

反復動作習得後は、任意にが発現できるようになった。

日輪刀(にちりんとう)

剣士が所有する刀。

炭治郎日輪刀の色は「」。

黒い刃になる剣士はほとんどおらず、詳細がわかっていない。

詳細がわからなすぎて、出世できない剣士は黒い刃なのだと言われている。

隊服(たいふく)

隊員に支給される服。

炭治郎隊服は一般の剣士と同じ標準的なもの。その上から、竈門家でよく用いられている市松模様の羽織を着用している。ちなみに市松模様の色は緑と黒。

戦闘能力考察

肩書こそではないが、に匹敵する実力を持つ。

初期は水の呼吸を主力として戦っており、呼吸の柔軟性と味方との連携もあり、力不足もありつつ何とか戦いを進めていた。

十二鬼月との戦闘になると力不足が明確に露呈することになるが、ヒノカミ神楽の戦闘への転用をきっかけに、それまで水の呼吸で歯が立たなかった相手にも一矢報いることができるようになった。

この頃からの成長度合いはすさまじく、

など、短期間のうちに爆発的な成長を遂げ、単独でこそないものの、上弦の鬼を三体撃破するに至った。

そして無惨との最終決戦においてヒノカミ神楽を昇華させ、ついに日の呼吸を完全習得した。

一方で、ヒノカミ神楽初使用時から常に付きまとっているのが持久力の低さ。

足りない実力を強力な技で補うために、どうしても体への負担の大きい技を使用する必要があり、強力な力を持つとの戦いにおいては、との戦いであると同時に己自身の体力との戦いでもあった。

全集中・常中の習得による基礎体力の向上はあるものの、ヒノカミ神楽の技の連発により体力を消耗し、度々戦闘に支障をきたしてきた。

半天狗戦以降はヒノカミ神楽の技を連続使用しても簡単には体力が尽きることはなくなったが、猗窩座戦において透き通る世界への到達により更なる戦闘能力を獲得した結果、再び体力の限界に到達することとなった。

瞬間的な戦闘能力においてはにも劣らず、むしろすら超えていると言えるが、基礎体力の低さが災いして、高い戦闘能力を維持することができないため、総合的にはに一歩劣るくらいの実力であると言える。

瞬間的には鬼殺隊の最大戦力になりうるポテンシャルを秘めていることから、課題はとにかく基礎体力の強化に尽きる。

一方、作中で言及されているように「近道がない」ため、一足飛びにと同等の実力をつけることが叶わないため、現実的には使いどころを見極めながら強力な技を使用していくしかない。